株式会社メティス metis

吉本の裏シナリオ

潮目が変わるとこれほどまでに…。吉本問題を見ていると他人事ながら背筋が凍る。
宮迫と亮は悪からいまや悲劇のヒーロー扱い。
まるで嘘をついた後に謝って涙ながらに事実を話せば、はじめから本当のことを言うよりも正直者に写る。
いまやこんな感じで、謝罪の仕方の新たな方法を教えてもらったわけだが、世間の目というものは本当に読めない。
一週間前まではこんなことは絶対に予想できなかった。
もちろん、あの信じられないような社長のグダグダ会見があってこそなのだが、あまりのレベルの酷さに言葉を失った。
年商500億円の大会社の社長がこれか。あ然だ。
ここで私は考えた。
実はこれには裏の裏があると。
簡潔に話すことも論理的な説明もカリスマ性もない。
いくら後ろ盾があったとしても、この程度で大企業の社長になれるはずはない。
実はこのグダグダな会見も含めて、全て吉本の描いた壮大な作戦であったのだ。
そもそもの発端は宮迫、亮らによる反社との金銭授受の問題で、はじめから正直に言っていたとしても、事は収まらなかったはずだ。
反社のリークによって、この先、さらに多くの芸人が標的になるかもしれない。
当事者だけでなく、吉本自体も叩かれ始めた。
そこで起死回生の一手として、会社自体が泥をかぶり、加害者であるはずの芸人たちをヒーローのように仕立てたのだ。
涙の会見も会社の指示で、グダグダな社長会見も演技。
所属芸人たちには会社批判をするように誘導して、その結果、芸人たちは被害者のようになり、会社が悪者になる。
吉本も相当の痛手だが、売り物である芸人たちの価値が下がらなければ、あとは時間が解決してくれるというわけだ。
だいたい、宮迫たちの嘘を会社が見抜けるはずはない。
直営業は半ば公認で、そこにお金が動いていないと考えるほうが不自然。
吉本上層部は海千山千でこの業界に精通していて、宮迫らが何と言おうと金は動いていると思っていたはずだ。
宮迫らの言葉を額面通りに信じて関係各所に説明して守ろうとした。
しかし、嘘だと分かってひっくり返るほどの大騒ぎになった。
実際には、宮迫たちの話は嘘だと気づいていたが、あえてそれに乗って利用した。
事実が捲れなければそのままスルーできる。
そうはならなかったので、会社が悪者になり、社長も無能を演じて、芸人たちを見事に守ったのだ。
エンターテインメントを生業とした吉本の真骨頂。
世間の話題をジャックして、計画通りというわけだ。
そう考えれば、実はあの社長はとても有能で、さすが年商500億円の会社を束ねる人物だということになる。
お願だからこうであってほしい。
それほどまでにあの社長の会見は酷いものであって、なかなか受け入れられない自分がいる。

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