株式会社メティス metis

トランプと中島みゆき

年の瀬も近付いてきて、さあ来年のカレンダーでも…と思って買いに行くとだ。
ばっと飛び込んできたのがこの光景。
カレンダーコーナーは猫&犬ばかり。

癒される~と呟きながら楽しめる猫好きの私にとってはとても有難いことだ。
食い入るように品定めをしながら、ホクホク顔をして買って帰ったが、ここだけではなかった。
他の店のカレンダーコーナーでもこのような現象が見られた。
今年が特段にペットブームということではないだろう。
なぜかと考えたとき、お先真っ暗ないまの世相を表していると感じた。
我々の世代はノストラダムスの大予言やコンピューターの2000年問題など、世紀末騒ぎを経験してきた。
そのたびに、何かに救いを求めるような風潮が生まれた。
漠然とした先行きの不安を少しでも和らげたいという深層心理が働いて、猫&犬一色のカレンダーという形になっているのではなかろうか。
トランプの出現で世界が保護主義に傾き、どうやらこの流れはしばらくは止まらない。

極右だのの言葉が躍って、さらに不安は高まっていく。
その結果がこのカレンダーだと感じてしまった。
話は変わるが、先月、4年前に入社した一人のスタッフが退社した。
彼は、送別会のときにカラオケボックスで中島みゆきの「糸」を泣きながら熱唱した。

まあこれは人様に使う言葉ではないが、下手の横好きで、いつもは聴いていられない。

ただ、この最後の一曲だけは良かった。
これからは泣いて歌ったほうが良いのでは…と思うくらい、聴いていたくなるような一曲だった。
鼻が詰まって、いい具合にハスキーボイスになったからなのか…。
それはよしとして、縦の糸と横の糸のくだりで、ふと思ったのだ。
直角であるからこそ、必ずやどこか一点で交わっていると…。
点であっても、重なっているからこそ、縁は続く。
いつになるかは分からないが、またおもしろいことができると思えるのではないだろうか。
保護主義を完全否定はしないが、人と人との繫がり、温かみという観点に立ち返って、改めて考えるべきだと思う。

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