株式会社メティス metis

腹立つ洋食屋さん

私は、血統書付きの猫や犬が陳列されているようないわゆるペットショップにはめったに行かない。
猫のものを飼う場合には、郊外型の総合ショッピングセンターで済ませるようにする。

30万円だとか50万円だとかペットに値段がつけられているのを見てしまうといい気分はしないからだ。
生後6ヶ月とか経過して、値段を下げられて売れ残っている猫や犬を見るといたたまれない気持ちになる。
本来であれば、免疫力を高めるために猫であれば最低でも2ヶ月は母猫から引き離してはならない。
しかし、ペット業界はそんなことは関係ない。
売り時を逃さないため、少しでも長く価格を維持するために、1ヶ月や1ヶ月半で母親と引き離す。
無理やり産ませて、売れ残れば、殺処分。
こんなどろどろとした影の部分がどうしてもチラついてくるから、嫌なのだ。
たまにペットショップに行くとろくでもないものが目に飛び込んでくる。

洋食屋さんのメニューかよ…。
デザートもより取り見取り。
500円~600円のものから2000円近くするものもあって、人間様より良いものを食べている。
別に動物の中で人間が一番偉いとは思っていないし、人間様という言葉は適当でないかもしれないが、これが犬の食事である。
何食べようか。
吉野家や松屋のメニューを見て悩んでいるオトーサン方が可哀想に思えてくる。
毎月の小遣いが3万円だとか愚痴をこぼして、タバコをフィルター近くまで吸っているオトーサン方は怒るべきだ。
もちろん、犬にこんな食事をあげている人はごく一部だろう。
しかしなあ、こんなのを見てしまうと、世の中どうなっているんだと叫びたくなる。
私は以前は犬派だった。
幼少期からモグという名の甲斐犬に似たような雑種を飼っていた。
一人っ子で鍵っ子だった私はモグといつも一緒でよく面倒もみた。
あの頃は犬にあげるご飯と言えば、人間の食べた残り物で、味噌汁ご飯とかも多かった気がする。
魚の煮つけの残りの汁をご飯にかけるとモグにとってはご馳走だった。
昭和はどこの家もそうだったはずで、だからと言って、早死にしたわけではない。
モグも20年以上生きて、天寿を全うした。
過ぎたるは猶及ばざるが如し。
さすがにこれはやりすぎで、人間のエゴでこんな食事を与えられる犬が不憫でならない。

社長月記トップに戻る