株式会社メティス metis

予期せぬ出来事

都議選は都民ファーストの会の圧倒的な勝利に終わった。
同会をうまく利用した公明党の議席増には驚かないが、共産党はある意味すごかった。
小池にもなびかず、我が道を進んで、2議席増。
都議会運営でも、共産党が意外とポイントになりそうだ。
とにもかくにも、マスコミやらでごった返していた都庁付近には、ようやく静けさが戻った。
7月は私の誕生日月でもあり、憂鬱な時期だ。
年を取ることが嫌なわけではない。
残された貴重な時間をまた一年消費したという虚しさもあれば、年を無事に重ねたという喜びもある。
どっこいどっこいだ。
なにが嫌かと言えば、そろそろ健康診断の時期だということ。
毎年、誕生月の終わりから8月にかけて、あれやこれやと健康診断で動き回る。
そして9月には全ての結果が判明する。
この年になってくると、数字という客観的で絶対的なものに極力触れたくないと思ってしまうのだ。
幾つもの数字をこれでもかってほどに見せられる健康診断は、まさに地獄で、たとえ数値に異常がなくても強盗に遭った気分にさせられる。
誕生といえば、予期せぬ出来事に運よく遭遇した。
久しぶりに子会社の豊愛マネージメントに顔を出し、義理の母親宅に立ち寄ったところ、半ノラのグレーの猫に出くわした。
こやつは9か月ほど前に生まれて、捕まえようと思ったが捕まえられずにいた猫。 生後1~2ヵ月の頃に捕まえて里親探しをしてあげたかったのだが、そうはいかなかった。
5兄弟で、生き残ったのはこやつだけで、ほかはカラスなどの天敵にやられてしまった。
いつもならば、まずは逃げて一定の距離を保ち、こちらの様子をうかがうのだが、この日は違った。
逃げもしないし、その場を動かずに、自分の身体をなめている。
怪我でもしたのかと心配になり、懐中電灯をあててみたところ、こやつのお腹のあたりにもぞもぞと動く物体がいるではないか。
なんと出産中だったのである。まさに、いま生んでいる最中だった。
赤ちゃんはすべてグレーで母猫と同化してしまってよく分からなかったのだが、4匹生まれた。
1匹には胎盤もまだついていて、母猫がそれを食べるところまで見てしまった。
すぐさま生まれた赤ちゃん猫と母猫を義理の母親宅の中に運び込み、巣を作ってあげた。

もう、ほとんどネズミ。4匹でぴたっとくっついて、もぞもぞと小刻みに動いている。
生後9か月の子猫が生んだのだ。
さすがに想定外のことで、人智を超えている。
おかげさまでこの赤ちゃん猫の貰い手は決まった。
ちなみに、牛猫に次いで、私も1匹飼うことにした。
生命の神秘と言えば、もう一つ驚かされたことがある。
じゃがいもを半分だけ料理に使って、余ったほうを何の気なしに水を入れた皿に置いといたわけです。
その存在を忘れていてしばらく放置したら、なんと根が生えてきた。
ずいぶんと時間が経っていたことだし、食べれるはずもないので、おもしろそうだからと鉢に植えてみた。
そう、球根のような状態で少しだけ土に埋めてみたわけだ。
すると、なんと、どんどんと育って、白い花まで咲いた。

ざっくりと切断し、捨てようかとも思っていたじゃがいもがこんなになってしまうとは。
最近では、ことあるごとに余り物の野菜を水に浸して観察している。
予期せぬ出来事。これほど、好奇心をそそるものはない。

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