株式会社メティス metis

宝船の正体

もう耳タコだが先週は「トランプ」一色で大変な一週間だった。
決まった途端に一気に数時間もたたぬうちに4円5円と円高が進み、ボー然としていた。
こりゃ大損だなあと現実から目を背けて一切為替情報にふたをして放置していた。
そういえばどうなったかな。
今日見てみると、107.4円と円安に振れているではないか。
トランプのぶっとんだ発言でまた円高に向かうはずだからと、さっそく、利益確定のドル売りをした。
イギリスの離脱といい、今年はあり得そうもないことが起こる。
なんだかグローバルな時代もそろそろ終わりで、保護主義的な経済へと逆戻りするのかもしれない。
宇宙だって膨張を続けているわけで、風船と同じ、いつか爆発したり縮んだりするのだよなあ。
行きつく先は、すごくすごく狭い世界でどう図太く生きて楽しく過ごせるか。
これにつきるのかもしれない。
そんなときに、外からお祭りの音が聞こえてきた。
うちのマンションのすぐそばの公園でお祭りをやっていたんだな。
いままで行ったこともない歩いて行ける距離のお祭り。
なんでもうちのすぐそばのその公園は西東京市で一番広いそうで、「第16回西東京祭り」が開催されていた。
狭い世界で楽しめる人になるために、ちらっと顔を出してみた。

野菜で作られた結構大がかりな宝船がデーンと出入り口に飾ってあった。
立派立派。
本当によく作られていて、なんでも最終日にはこれを解体して、皆に配ってくれるという。
いま野菜が高騰しているから、これは市民にとってありがたい。
出店の数はゆうに50は超えていた。
焼き鳥や焼きトウモロコシなどつまみつつ、ちらっと覗いてみただけで2時間はかかった。
イワナの串焼きまであった。
このお祭りを開催するまでに関係者には相当の苦労があったろう。
こちらはまさにいいところどりで、おいしい部分だけいただいたわけだが、狭い世界に目を向けることの大切さを感じた。
時代に逆行するようだが、これからは狭い世界を知ることが、実は広い世界を生き残る一番の方法なのかもしれない。

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