株式会社メティス metis

花小金井愛

今月早々からまた都庁付近はマスコミ車両でごった返した。
初の女性都知事はいいのだが、いい加減、うんざりします。。。
そして、昭和が終わっていく…。
先日、元横綱千代の富士、九重親方が逝った。
千代の富士時代から貴乃花時代に移り変わった頃、週刊誌の記者として、相撲に接することも多かった。
千代の富士は生きた教材だった。
彼は苦手な相手や負けた相手と、これでもかってほどに稽古をする。
場所中に負けた相手がいたら、出稽古のときに、その相手を放さなかったという。
何番でもその相手と組み合って、勝てるようになるまで稽古を重ねることで、具体的に自分の足りない部分を肌で感じることができる。
自分が勝てなかった相手に勝つことを積み重ねていけば、きっと強くなる。
この考え方は、シンプルで非常に分かりやすく、当時の私も、すーっと自然に入って受け入れやすかった。
取材する側として、やりにくい相手、できれば関わりたくない相手、避けたい相手は当然いる。
我々も人間だから、考え方が全く合わない、生理的にも受け付けないタイプもいる。
千代の富士の1000分の1にも満たないが、当時の私は、そのような相手に積極的に取材を申し込んだ。
5回6回と会っていくうち、自分の中に免疫みたいなようなものができてきて、何とかなっていく。
不思議なもので、苦手なものをちょっと克服すると、なんだか得意なものに思えてきたりする。
それが自信へと繋がり、いまに活かされているような気がする。
得意なことをいくら突き詰めても自信が持てないのだが、不思議なもんだ。

昔の話繋がりではないが、この歳になって分かったことは、過去の足跡を辿る楽しさだ。
最近、高校時代のOBや同級生と花小金井で飲んだ。
花小金井及びその付近に住む高校時代のOBがグループを作って、定期的に集まっているらしい。
いまは人に貸してしまっているが、私の実家は花小金井で今も存在する。
私も20年近くは住んでいて、そんな会があるならと、この間参加したわけだ。
高校の気の合った仲間が会うのは容易に想像できるが、「花小金井?」と聞いて、意外性を感じて興味を持ったのだ。
ラグビー部時代の一つ年上の先輩が銀行の支店長になっていたりとまあ意外なことだらけだったわけだが、久しぶりに花小金井を歩き、えらく新鮮で楽しかった。
駅周りなどもう昔の面影は感じられないが、ふとみると、40年前のものがぽつんと残っていたりする。
この町で30年、40年前に過ごした人にしかわからないが、新旧妙に調和がとれていて、ちょっとワクワクした。
そんな飲み会で、先輩からゴルフに来いと誘われた。
ゴルフ、もう7~8年やっていない。
何とか100は切れるだろうが、道具も埃を被っているしなあ。
OBと一緒にゴルフ行って、OB連発ではシャレにもならない。
そんなとき、以前通っていた打ちっぱなしに行ってみるのもおもしろいと思った。
花小金井の街並みのように、なにか新鮮な気持ちになれるかもしれない。
回帰。これをテーマにしばらく休みを過ごしてみよう。

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