株式会社メティス metis

あれからもう5年か。。。
11日に何の気なしにパソコンの写真を整理していたときに、偶然にも東日本大震災直後に社内の様子を携帯で撮影したブレブレの写メを見つけた。
遠い地の東北で起こった地震ではあったが、新宿にある当社もこんな具合になっていたのだった。



私は地震発生時は屋外にいたのだが、会社に到着して、スタッフと顔を見合わせながら、何から手につければいいかと立ち尽くしていたっけ。
書類やパソコン周辺機器の類は棚から全部落ちるし、足の踏み場もないくらいで、まるでゴミ屋敷。
家や六本木の店のことも気になるし、電話はつながらないしで、しばらくは業務にならなかった。
余震が続いていたこともあり、なぜか水をがぶ飲みして、掃除を始めた記憶がある。
いつ水が飲めなくなるか分からないから、そのときの私は「水分補給」を最優先に考えたのだろう。
いま思えばよくわからない行動だった。
そういえば、あの頃は「絆」という言葉が日本中に氾濫した。
不謹慎かもしれないが、日に10回も20回もこの言葉を目にすると、反して、絆が弱まってしまうように思えた。
純粋な気持ちから自然と湧き出てきた言葉であっても、押し売りされているような感覚に陥り、背を向けてしまう。
人と人との結びつきというものは不思議なもので、逆にそれを意識しないときのほうがより強く感じるものだ。
二週間ほど前か。
独立前にお世話になった会社の面々と恵比寿で飲んだこと。
年に2回ほど決まった数人で集まってるわけだが、それに久しぶりって面が加わる。
このプラスアルファがあったときに、妙に絆を感じたりする。
今回もKさんが参加して、16年ぶりの再会。
テレビ東京の佐々木明子アナも来て、こちらは10年ぶりくらいか。
アナウンス部で女子アナとしては最年長で出世していらっしゃった。
相変わらずで、全然変わっていない。
敢えて言えば、以前はがっつり食べる派だったのに妙に野菜中心の食生活になっていたところか。
とにかく、久しぶりなのに何事もなかったように話し笑い合える。
みなさんそれぞれあっただろうに、何事もなく時間を埋めて共有できる。
こうしたちょっとしたことに強く「絆」を感じてしまうわけだ。
それはおそらく、そこにいる皆が真摯に今と向き合って、できることをしているからだと思う。
来月は、当社にも二名の女性が入社する。
立場も年齢も生まれも育ちも違うが、絆を感じられるよう二名が育ってもらいたいものだと思う今日この頃だ。

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