株式会社メティス metis

麻雀同窓会

吉祥寺のサンロードにある「弾飛留」。
ぶっそうな漢字が並ぶが「だんひる」と読み、雀荘だ。
私が高校生のころから、サンロードの西友前のここにあった。
駅から向かって右手に西友、左手に「弾飛留」。
これはずっとこの30年以上も変わらない景色だった。
20歳になったらこの扉を叩いてやろうといつも思っていて、この雀荘に通い詰めた。
「弾飛留」には、20歳から30歳手前まで毎日のように通った。
年末年始まで泊りこみ、ひたすら麻雀を打った日々が懐かしい。
お雑煮が出てきて、ぱくつきながら、時間を惜しんで闘牌に明け暮れた。
ここで出会った数々の人。
ギャンブルにのめり込み、消息不明になってしまった人も居たっけ。
そんな「弾飛留」が今月15日で店仕舞いすることになり、10年振りに顔を出した。

10年振り?
いや、もっと前15年振りくらいか。
とにかく久しぶりに牌を触った。
30年前、当時まだ20代前半だったS氏とH氏も健在でメンバーをしていた。
立ち見まででるほどの盛況ぶりだったが、知った顔はほとんどいなかった。
そりゃそう、数年でほとんどの客は入れ替わるし、30年前から通い続けている人は稀有な存在だ。
だけど、客で二人知った顔が。
二人とも女性客で、私が20代の頃に打っていた人だ。
女性はしぶといというか逞しいというか、、、。
麻雀は決してうまいほうではなく、おそらく負け組みだろうけれども、これだけの年月打ち続けていることにすごさを感じた。
肝心の麻雀はというと・・・。

もちろん勝った。
勝ち負け関係なく、ただ無邪気に押せ押せでやった、いわゆる初心者麻雀的なものだったが、新鮮で楽しかった。
しかし、集中力はやはりもたない。
数時間が限度で、昔には及びもしない。
あの頃は、ガツガツしていて、神経を張り巡らせながら、しのぎを削っていたものなあ。
私は今でも会社をここまでやってこれたのは、麻雀があったからこそだと思っている。
経営学・経済学を勉強してきたわけではない。
バランスシートなんて全く分らなかった。
しかし、麻雀を通して、勝負所を見極める力、押し引きの能力、そしてマネジメント能力が備わったのだと思う。
これが今でも身体に染みついていて、知らず知らずに経営に役立っていると感じるのだ。
久しぶりにやって、初心者麻雀といえども、これだけ頭を使うものだと改めて実感した。

脳細胞が刺激されているのは確かで、これを機に、たまにはやっていこうと思った今日この頃である。
ちなみにメンバーのS氏が音頭をとって、6月から同じ吉祥寺で、新たに場所をかえて、再スタートを切るらしい。
弾飛留のDNAはまだ生き続けるようだ。


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